パイロットの資格
基礎知識
このレッスンでは、計器飛行に関する情報(計器飛行証明の取得方法と、IFRの運航方法)を紹介します。また、IFR飛行の運航に必要な規則に加え、計器飛行証明発行に関わる各種法律の概要を説明します。IFR認定、又、IFRフライトに関連するFARの知識、IFR飛行に関連する出版物についての知識を取得しましょう。
14 CFR Part 61 (米連邦規制 第61条) – 証明書:操縦士、飛行教官および地上座学教官
目的 / 一般的な内容
- 操縦士、飛行教官、地上教官の証明書及び評価を発行する要件
- これらの証明書および資格が必要な条件
- これらの証明書および資格の権利および制限
サブパート
- 航空機資格&操縦士承認
- § 61.57 - Recent Flight Experience(直近飛行経験):機長について
- § 61.65 - Instrument Rating Requirements(計器飛行証明の要件)について(詳細は以下参照)
- Student Pilots(操縦士訓練生)
- Recreational Pilots (レクリエーションパイロット)
- Private Pilots(自家用操縦士)
- Commercial Pilots(事業用操縦士)
- Airline Transport Pilots(定期輸送用操縦士)
- Flight Instructor(飛行教官)
- § 61.183(c)(2)(iv) – 適格要件について
- § 61.187(b)(7) – 運用範囲について
- § 61.191 – 追加の飛行教官資格について
- Ground Instructor(地上座学教官)
- Sport Pilots(スポーツパイロット)
第61条& IFR操縦士
- § 61.65(a) - 計器飛行証明の要求について
- 計器飛行証明を申請する者は、次の条件を満たす必要がある
- 少なくとも有効なPP(Private Pilot:自家用操縦士証明書)を所持しており、その飛行機の形式は計器飛行に適していること
- 英語を読み、話し、書き、理解することができること
- 認可を受けた教官から地上座学訓練を受け、ログに記録するかまたは、計器飛行証明に係る航空知識に関する自習コースを修了すること
- 学科試験を受験する準備が整っていることを証明するため、ログブックや訓練記録に、認可を受けた教官から署名をもらうこと
- 航空機、フライトシミュレータ又は飛行訓練装置において、認可を受けた飛行教官から運用範囲に関する訓練を受け、記録すること
- 実技試験を受験する準備が整っていることを証明するため、認ログブックや記録に、認可を受けた教官から署名をもらうこと
- 計器飛行証明に係る航空知識に関する学科試験に合格すること
- 計器飛行証明に係る運用範囲に関する実技試験に合格すること
- 計器飛行証明を申請する者は、次の条件を満たす必要がある
- § 61.65(b) - Aeronautical Knowledge(航空知識)について
- § 61.65(c) - Flight Proficiency(飛行習熟度)について
§ 61.65(d) - Aeronautical Experience(航空経験)について
- 以下の記録を所持している必要がある:
- 少なくとも50時間のPIC(Pilot In Command:機長)としてのクロスカントリー飛行時間(第141条では不要)、そのうち少なくとも10時間は飛行機に乗ること
- 以下のものを含む40時間、運用範囲に則った実際または想定計器飛行の時間
- 少なくとも15時間、計器飛行に適している航空機のカテゴリーにおいて、認可を受けた飛行教官から計器飛行訓練
- 実技試験の準備に係る評価のための教官を伴う3時間の飛行訓練(実施月含む2カ月前以内)
- 少なくとも3時間、使用飛行機固有のクロスカントリー飛行手順に関する計器飛行訓練、かつIFR条件下で行われる1回のクロスカントリー飛行訓練-
- 航空路またはATC(Air Traffic Control:航空交通管制)の指示に沿った少なくとも250 NM(Nautical Mile:海里)の距離であること
- 各空港での計器アプローチを行うこと
- ナビゲーションシステムを用いた3種類の異なるアプローチを行うこと
- 航空路またはATC(Air Traffic Control:航空交通管制)の指示に沿った少なくとも250 NM(Nautical Mile:海里)の距離であること
- 少なくとも15時間、計器飛行に適している航空機のカテゴリーにおいて、認可を受けた飛行教官から計器飛行訓練
- § 61.65(h) - 飛行シミュレータ、またはFTDsの使用について
- § 61.65(i) - 航空訓練装置の使用について
§ 61.57(c) 直近飛行経験: 機長について
- 過去6か月以内に、実際または想定の計器飛行により以下を行ったログを記録されている必要がある:
- 少なくとも6回の計器アプローチ
- ホールディング
- ナビゲーションシステムを使用した飛行コースへの進入と追跡
第91条 – 一般的な運航及び飛行規則
目的 / 一般的な内容
- 航空機の運航に関する規則の説明
サブパート
- A - 全般
- B - 運航規則
- 全般 - § 91.101
- 飛行前準備 - § 91.103
- 飛行教育; 計器飛行シミュレータ… - § 91.109
- 視程 - § 91.151
- 計器 - § 91.167 からサブパート Cまで
- C - 装備。計器および証明書の要件
- 計器飛行規則- § 91.205(d)
- D - 特別な飛行運用
- E - 整備、保守点検および交換
- 点検の要件 - § 91.411
- F - 大型およびタービン動力の多発エンジン飛行機ならびに共有所持された航空機
- G - 大型および定期輸送カテゴリーの航空機に対する、追加装備と運航の要件
- H - 外航機の運航と、国外に存在する米国登録民間機の運航;ならびにそれら機体に対する管理者規則
- 騒音規制
- 免除
- 共有所持における運航
第 91条 & IFR操縦士
- 使用機材がIFR飛行を行えるのか?
- § 91.205(d) - IFRが要求する計器と装備について
- VFR 日中の計器 (語呂合わせ:TOMATOFFLAMES)
- VFR 夜間の計器 (語呂合わせ:FLAPS)
- IFR 計器 (語呂合わせ:GRABCARD)
- G enerator/Alternator of adequate capacity:ジェネレータ/十分な容量のオルタネータ
- Radio (Two way) and Nav. Equipment appropriate to the route:(双方向)通信機とナビゲーションルートに適した機器
- Altimeter (Sensitive):高度計(高精度)
- Ball (of Turn Coordinator):ボール(旋回釣合計)
- Clock (w/second hand):時計(秒針付き)
- Attitude Indicator:姿勢指示器
- Rate of Turn Indicator:旋回傾斜計
- Directional Gyro (DG):定針儀
- § 91.411 - 高度計 & Transponder (高度報告装置、トランスポンダー)などの試験および点検について
- 過去24か月以内
- 各静圧システム
- 各高度計計器
- 各自動気圧高度報告システム
- 過去24か月以内
- § 91.171 IFR運航のためのVOR装備確認について
- VOR(VHF Omni-directional Radio range:超短波全方向式無線標識施設)は、直前30日以内に必ず動作確認を行うこと
- VOT(VOR Test:VOR試験):最大誤差±4°以内
- VORは180°TOまたは360° FROMを読み取ること
- 指定されたVORシステムチェックポイントに対して:最大誤差±4°以内
- 指定された空中チェックポイントに対して:最大誤差±6°以内
- もしそれらチェックポイントが利用不可の場合は、VOR航空路中心線上のラジアルを選択すること
- 地上の放射状に描かれたポイントを選択し、その直上にて確認を行う
- VORの表示を記録;最大誤差は公式に定められた±6°以内
- デュアルシステムVOR:最大誤差は互いに+/- 4°以内
- 地上チェックポイント:±4°以内
- 空中チェックポイント:±6°以内
- VOR(VHF Omni-directional Radio range:超短波全方向式無線標識施設)は、直前30日以内に必ず動作確認を行うこと
- IFR飛行前準備
- § 91.103 - 飛行前準備について
- 以下特にIFRで必要な項目:
- 観測された天気と今後の予報
- 燃料要件
- 計画された飛行が完了できない場合、代替案
- 機長がATCよりアドバイスを受けた遅延情報
- いずれの飛行においても…滑走路長、離陸距離、着陸距離といった情報
- § 91. 169 - IFR 代価案の要件について
- 以下の場合は、代替案は必要ない
- 到着予定時刻の少なくとも前後1時間での気象予報が、雲高2,000’以上かつ視程3 sm以上の場合
- 雲高2,000’以下かつ視程3 sm以下の場合は代替が必要
- 以下の空港は、到着予定時刻に上記要件を満たさない限り、代替空港として使用不可
- 精密アプローチの場合:雲高600’および視程2 SM
- 非精度アプローチの場合:雲高800’および視程2 SM
- アプローチ未実装の場合:雲高/視程は、MEA(最低計器飛行経路高度)高度からの降下、アプローチ、VFR状況下での着陸ができる状態であること
- 以下の場合は、代替案は必要ない
- § 91.167 - 燃料の要件について
- 以下運航を行うために充分な燃料を必ず搭載すること:
- 一番初めに着陸予定の空港までの飛行分
- その空港から代替空港までの飛行分(必要な場合)
- 通常の巡航速度でその空港からさらに45分間飛行できる分
- IFR 出発
- § 91.173 - ATCクリアランス&飛行計画の要件について
- IFR下の制御空域では、次の条件を満たさない限り、運航不可
- IFR飛行計画の申請
- 適切なATCクリアランスの受取
- IFR下の制御空域では、次の条件を満たさない限り、運航不可
- § 91.175 - IFR下での離陸&着陸について
- 第91条ではゼロ/ゼロテイクオフは合法
- 公式に発行された離陸最低条件、または最低アプローチ条件(もし離陸条件が無い場合)をガイドラインとして使用することを推奨
- 第91条ではゼロ/ゼロテイクオフは合法
- § 91.173 - ATCクリアランス&飛行計画の要件について
IFR 飛行経路
- § 91.177 - IFR運航に対する最低高度について
- 離陸と着陸の場合を除き、以下の運航は不可
- 第95条及び第97条に規定する適用可能な最低高度
- ただし、最低限が規定されていない場合は、次の手順に従うこと
- 山岳地帯:飛行経路中心から左右4 nm以内に存在する最も高い障害物から2,000’以上の高度
- 非山岳地帯:飛行経路中心から左右4nm以内に存在する最も高い障害物から1,000’以上の高度
- MEA(Minimum En route Altitude:最低安全高度)とMOCA(Minimum Obstacle Clearance Altitude:最低障害物回避高度)が発行され、VORの22 NM範囲内の場合は、MEA以下かつMOCA以上の高度で運航可能
- 最低高度が適用されるポイントを越えた直後、ただちにより高い最低IFR高度へ上昇すること
- 地上障害物が存在する場合を除き、上記のポイントにおける高度ははMCA (Minimum Crossing Altitude: 最低通過高度) と同等、またはそれより高い高度であること
- ただし、最低限が規定されていない場合は、次の手順に従うこと
- 第95条及び第97条に規定する適用可能な最低高度
- 離陸と着陸の場合を除き、以下の運航は不可
- § 91.179 - IFR巡航高度または飛行高度について
- Controlled Airpsace (管制空域):ATCによって割り当てられたFL (Flight Level: 飛行高度) を維持
- ”VFR on top”が許可された場合は、§ 91.159に基づいて高度を維持
- Uncontrolled Airspace (非管制空域):18,000’MSL以下、かつ
- 磁方位0°~179°:奇数千’MSLの高度
- 磁方位180°~359°:偶数千’MSLの高度
- Controlled Airpsace (管制空域):ATCによって割り当てられたFL (Flight Level: 飛行高度) を維持
- § 91.181 - 飛行経路について
- 必須事項:
- ATS経路上にあり、その中心線に沿っている
- その他NAVAIDSまたは指定されたポイント間を直線で結んだ経路に沿っている
- 他航空機や他飛行経路を回避するための操縦は禁止されていない
- § 91.183 - IFRコミュニケーションについて
- 次の事項については、可及的速やかに必ず報告する必要がある
- 各指定報告地点またはATCが希望する地点を通過する際の、時間/高度
- レーダー管制中の場合を除き:ATCが特に求めた事項を報告する
- 予想外の気象条件が発生した場合
- 飛行の安全に関するその他の情報
- 各指定報告地点またはATCが希望する地点を通過する際の、時間/高度
- § 91.185 - IFR 運航: 双方向通信の不具合について
- VFR状況下:引き続き状況下での飛行を行い、可及的速やかに着陸する
- IFR状況下:次の規則に従い飛行続行:
- Route:経路 - AVEF (順番に行うことが重要、もし当てはまるものが無ければ次の規則を確認すること)
- Assigned:割当経路 - 最後に受信したATCクリアランスで割り当てられた経路
- Vectored:誘導経路 - 不具合発生のポイントから誘導された経路
- Expect:予定経路 - ATCクリアランスにより割り当てられた、今後の予定経路
- Filed:提出経路 - 飛行計画として提出された経路
- Altitude:高度 - MEA (以下項目中で最も高い高度)
- Minimum Altitude:最低高度 - 公式に発行されたIFR運航用の最低高度(MEA)
- Expected:予定高度 - ATCクリアランスにより割り当てられた、今後の予定高度
- Assigned:割当高度 - 最後に受信したATCクリアランスで割り当てられた高度
- クリアランスによる制限からの離脱
- その制限が、アプローチの開始ポイントからの場合:
- 今後の予定クリアランス時刻に可能な限り近いタイミングで降下開始
- もしその時刻を受け取っていない場合は、もともと提出した到着予定時刻に可能な限り近いタイミングで降下開始
- 今後の予定クリアランス時刻に可能な限り近いタイミングで降下開始
- その制限が、アプローチの開始ポイントからではない場合:
- 予定クリアランス時刻のタイミングで離脱
- もしその時刻を受け取っていない場合は、直前のクリアランス制限のポイント到着時に離脱し、アプローチの開始ポイントまで進み、もともと提出した到着予定時刻に可能な限り近いタイミングで降下開始
- 予定クリアランス時刻のタイミングで離脱
- その制限が、アプローチの開始ポイントからの場合:
- § 91.187 - 管制空域内でのIFRによる運航:不具合等の報告について
- 機長は、以下の項目において不具合が認められる場合は、ATCに対して可及的速やかに報告を行うこと:
- NAV機器
- アプローチ装置
- 通信装置
- 各報告には、次の項目が含まれる
- 航空機の識別
- 該当する機器
- 操縦士がATCによりIFR運航を行う能力がどの程度損なわれているかの度合
- ATCに求める援助
- 機長は、以下の項目において不具合が認められる場合は、ATCに対して可及的速やかに報告を行うこと:
IFR アプローチ
- § 91.175(a)(c) - IFRによる離陸&着陸について
- 計器アプローチが必要な場合は必ず、その空港に対して第97条で定められた規定に則ること
- 以下の項目を満たさない限り、認可されたMDA(Minimum Descent Altitude:最低降下高度)未満またはDA/DH(Decision Altitude:決心高度/Decision Height:決心高)未満への運航は不可:
- 航空機が、通常の操作により通常の降下率にて、目標滑走路上への着陸を継続的に行える位置にいる
- 飛行視程が、使用するアプローチの規定以上である
- 目標滑走路に対して以下の目視による目標物のうち少なくとも1つが、明確に表示/識別可能である
- アプローチライトシステム
- 滑走路末端またはサイドにある赤いライトが表示または識別可能でない限り、アプローチライトを使用して接地帯の標高から100’未満への降下不可
- Threshold(滑走路末端)
- Threshold Lights(滑走路末端灯)
- REIL(Runway End Identifier Lights:滑走路末端識別灯)
- VASI(Visual Approach Slope Indicator:進入角指示灯)
- TD or TD Zone Markings(Touchdown:接地帯または接地帯のマーキング)
- TD Zone Lights(接地帯灯)
- Runway or Runway Markings(滑走路又は滑走路のマーキング)
- Runway Lights(滑走路灯)
- 滑走路末端またはサイドにある赤いライトが表示または識別可能でない限り、アプローチライトを使用して接地帯の標高から100’未満への降下不可
- アプローチライトシステム
- 目標滑走路に対して以下の目視による目標物のうち少なくとも1つが、明確に表示/識別可能である
- 計器アプローチが必要な場合は必ず、その空港に対して第97条で定められた規定に則ること
- § 91.175(k) ILS コンポーネントについて
- 以下の項目はOM(Outer Marker:アウターマーカー)の代わりに有効である
- コンパスロケーター
- 精密進入レーダー又は空港監視レーダー
- 標準の計器進入手順において、DME(Distance Measuring Equipment:距離測定装置 )、VOR、またはNDB(Non-Directional Beacon:無指向性無線標識)のポイント
- 標準の計器進入手順において、特定のポイントと組み合わせて使用される適切なRNAVシステム
- § 91.175(d) - 着陸について
- 飛行中の視程が使用するアプローチの規定する視程に満たない場合は、着陸不可
- § 91.175(e) - 進入復行手順について
- 次のいずれかの状況においては、ただちに進入復行を実行すること:
- パラグラフ(c)に基づいて運航している場合、ならびに以下において要件が満たされない場合:
- その航空機はMDA以下にて運航中
- 進入復行点に到着した時、そこに指定されたDA/DHが含まれ、またそれらの使用が求められる場合、およびその後接地するまでのいかなるタイミング
- MDAでの旋回中またはMDA以上で空港の特定可能ないずれの部分も明確に見えない場合
- パラグラフ(c)に基づいて運航している場合、ならびに以下において要件が満たされない場合:
- 次のいずれかの状況においては、ただちに進入復行を実行すること:
- § 91.175(j) - プロシージャターンにおける制限について
- 次の場合、パイロットはプロシージャターンを行うことはできない(明示されていない限り)
- 最終進入経路またはポイントへのレーダー誘導された場合
- ホールディングポイントからの時間指定アプローチを行う場合
- アプローチ手順に「No PT」を指定がある場合
- 次の場合、パイロットはプロシージャターンを行うことはできない(明示されていない限り)
第95条 – IFR 高度
- ATS航路上のIFRに基づく航空機の定められた運航高度について、またこの第95条において指定されたMEAに対する直接航路についての説明
- また、山岳部と切り替え点を指定している
- サブパート
- 全般
- 指定山岳地
- 特定のルートと交差点に対するIFR高度
- 切り替え点
第97条 – 標準計器飛行手順
- サブパート
- 全般
- 手順
- TERPS(Terminal Instrument Procedures:管制区計器方式)手順
Instrument Flying Handbook(計器飛行ハンドブック)
目的
- 計器飛行教官と操縦士が実技試験準備のために使用することを目的としている
- 内容にある議論と説明は、一般的な慣習と原則を反映している
- IMC条件下での運航に必要なすべての航空知識および技術について詳細な説明がなされている
- 内容にある議論と説明は、一般的な慣習と原則を反映している
全般項目
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- FAAによって時々改訂され、更新される(最新バージョンは2012年、補足は2015年)
Aeronautical Information Manual(AIM:航空情報マニュアル)
- 操縦士に対し、豊富な基本的運航およびATC手順を提供する
- AIMには、関心のあるトピックを見つけるため、包括的かつ有用な索引がある
Airman Certification Standards(ACS:航空従事者認定基準)
- FARS(Federal Aviation Regulations:連邦航空法)に指定された範囲の知識/技量は、証明書の発行前に、必ず示す必要がある
- FARSは、FAAが示されたタスクスキルでACSを公開できるようにする柔軟性を提供する
- 現在のACS
- 自家用、計器飛行、事業用
- 現在のPTS
- 飛行教官(CFI-A、CFII、MEI)、定期輸送用、およびタイプレーティング
Chart Supplement(チャートサプリメント、以前のAF/Dのこと)
- 民間航空情報の公開・配布はNACOが8週間ごとに行う
- NACO - National Aeronautical Charting Office、FAAの部門である航空管理局のこと
- 全空港、航空機基地、ヘリポートの登録簿が一般公開されている;例えば通信データ、NAV施設、そして特定の特別な通知と手続きが含まれる
- 7つの地理的地域(NW、SW、NC、SC、EC、NE、SE)のそれぞれに対して登録簿が公開される
- チャート·サプリメントは、クロスカントリー飛行の計画を行う際、必要不可欠である
- 空港、FSSの連絡先情報などすべての関連情報は、チャートサプリメントに記載されている
Enroute Charts(エンルートチャート、低高度)
- 18,000’MSL以下の低高度におけるIFR航法のための航空図
目的
- VFR区分航空図と同様に使用される
- 計器飛行状況下で効率的に出発し、エンルートまで誘導できる
全般項目
- 空港情報
- チャート記載のIFR高度については以下参照
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- ナビゲーションの特徴
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- 改訂
- 56日ごとに改訂される
Terminal Procedure Publication(TPP:ターミナルプロシージャ出版物 )
- NACOによる発行
- 区域ごとに、空港へのアプローチ手順、到着ならびに出発手順、見取り図が記載されている
Standard Departures/Terminal Arrivals(標準計器出発方式・到着経路)
標準出発方式 (SIDs)
- 事前に計画されたIFR ATC出発/障害回避手順が、テキスト形式およびグラフィック形式で公開されている
- TPPのIFR 最低離陸条件と出発手順のセクション(C)には、空港別にテキスト形式の出発手順が記載されている
- 各空港のIAPの後にグラフィック出発手順が含まれる
- 目的
- 通信や出発に係る遅れを減らしつつ、障害物からの安全なクリアランスを取るため
- 空港を出発し、エンルートに安全に移行する経路を提供するため
- 全般項目
- テキストとグラフィカルの両方存在する
- 少なくとも200’MSL/NMで上昇する航空機に対するクリアランスは、滑走路の端から少なくとも35’AGL離れ、旋回する前の空港地上高より400’AGLである
- 特に高い上昇勾配が指定されていない場合に限る
- 改訂
- 56日ごと
Standard Terminal Arrival Routes(STARs:標準到着経路)
- 事前に計画されたIFR ATC到着手順が、テキスト形式およびグラフィック形式で公開されている
- TPPの[Standard Terminal Arrival Charts]セクション(P)には、空港別にSTARが記載されている
- 目的
- アプローチの開始が可能なエンルートのポイントからターミナルエリアのポイントへの移行のため
- 全般項目
- テキストとグラフィカルの両方存在する
- 改訂
- 56日ごと
Standard Instrument Approach Procedure Charts(標準計器進入チャート)
目的
- 視界の低い状態で降下して安全に着陸する航法を提供するため
全般項目
- IAPに規定された、高度の変更、コースの修正、その他の制限を含む機体操作
主な項目
- 余白
- IAPの上下の余白には。空港の場所や手順の識別などに関する情報が記載されている
- 平面図
- IAPチャートにおけるアプローチ手順の俯瞰図が記載されている
- 側面図
- IAPチャートにおけるアプローチ手順の側面図で、アプローチパスの垂直高、高度、方位、距離、およびポイントが記載されている
- 最低着陸条件(および注記)
- IAPチャートにおける、アプローチに対する最低高度と視程の要件が記載されている
- 空港見取り図
- IAPチャートにおける、空港の見取り図(表面の特徴と空港の詳細情報を含む)が記載されている
- 改訂
- 56日ごとに改訂
完成基準
IFRフライトの要件と規則を理解した上で、フライト、及び学習に必要な資料・出版物を理解する。
成功のポイント
- 14 CFR parts 61, 71, 91, 95, and 97.
- FAA-H-8083-15, Instrument Flying Handbook.
- Aeronautical Information Manual.
- Practical Test Standards.
- Airport Facility Directory.
- Standard Instrument Departures/Terminal Arrivals.
- En Route Charts.
- Standard Instrument Approach Procedure Charts
参考資料
- FAA-H-8083-3
- POH/AFM
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