計器訓練と飛行ログブックへの記入
基礎知識
このレッスンは、計器飛行教官向けの内容です。飛行教官は、飛行訓練ログの記録方法と同様に、IFR運航に必要な署名等をよく理解する必要があります。なぜならそれはあなたの仕事だからです!訓練記録ならびに実技試験や飛行習熟度チェックを受ける訓練生に対して、責任を以て署名を行いましょう。また一方でそうした適切な文書も責任をもって保管しましょう。
ログブックの記入
§ 61.51(G): 計器飛行時間の記入について
- 実際のまたは想定の計器飛行状況下において、コックピット内の計器類のみを頼りに運航を行う場合に限り、計器飛行時間の記録をとることができる
- 計器飛行教官は、実際のIFR条件下で教練を行う場合にのみ、計器飛行時間の記録をとることができる
- 飛行教官が同乗する場合、Flight SIM/FTD(Simulator/Flight Training Device:シミュレーター/飛行訓練装置)による計器飛行を計器飛行時間として記録を取ることができる(§ 61.64)
- 最近の経験要件を満たすために、以下の項目をログブックに必ず記入する必要がある(§61.57(c)):
- 計器進入を行った場所とその進入方法
- セーフティパイロットの名前(必要な場合)
- § 61.51(b) -ログブック記入について;以下も必須:
- 日付
- 総飛行時間またはレッスン時間
- 出国及び到着の場所
- SIM/FTDの場合、訓練が行われた場所
- 航空機、SIM、FTDのタイプとID(登録機体番号)
- 訓練の内容または形式
- 飛行条件
- 日中または夜間
- 実際の/想定の計器条件
地上座学訓練
- § 61.65(b)に則り、教官から地上座学訓練を受け、ログに記録している必要がある
- § 61.51(h) - 訓練時間の記録について
- 訓練時間はログブックに必ず記録し、以下を満たす必要がある:
- 認可を受けた教官による署名が読みやすい状態である
- 次のものを含む:
- 訓練の詳細説明
- 訓練の所要時間
- 教官の署名、証明書番号および有効期限
- 訓練時間はログブックに必ず記録し、以下を満たす必要がある:
Practical Test(実技試験)の受験条件
- 少なくともPP(Private Pilot Certificate:自家用操縦士証明書)を所持していること
- 英語を読む、話す、書く、理解することができる
- 認可を受けた教官から地上座学訓練を受け、ログに記録しているか、又は第61.65条(b)が定める計器飛行に関する航空知識の自習コースを修了している
- 署名 - Aeronautical Knowledge Test (航空学科試験)
- ”私は{訓練生の氏名}が、§61.65(b)が定める必要な訓練を受けたことをここに証明します。私は{彼/彼女}が計器飛行の学科試験を受験する準備が完了していると判断しました。
- /s/ [日付] 教官の氏名 123456789CFI 有効期限. 12-31-19”
- I certify that [First Name, MI, Last Name} has received the required training of section § 61.65(b). I have determined that {he / she} is prepared for the instrument airplane knowledge test.
- /s/ [date] M.M. Smith 123456789CFI Exp. 12-31-19
- ”私は{訓練生の氏名}が、§61.65(b)が定める必要な訓練を受けたことをここに証明します。私は{彼/彼女}が計器飛行の学科試験を受験する準備が完了していると判断しました。
- 学科試験の準備が完了していることを証明する署名を受け、合格している
- § 61.65(c)が定める訓練を受け、ログに記録している
- 実技試験の準備が完了していることを証明する署名を受けている
- 署名 - Flight Proficiency (飛行習熟)/ Practical Test (実技試験) - § 61.65(a)(6)
- ”私は{訓練生の氏名}が、第§ 61.65(c)および(d)が定める必要な訓練を受けたことをここに証明します。私は{彼/彼女}が計器飛行の実技試験を受験する準備が完了していると判断しました。
- /s/ [日付] 教官の氏名 123456789CFI 有効期限. 12-31-19”
- I certify that [First Name, MI, Last Name] has received the required training of section § 61.65(c) and (d). I have determined he/she is prepared for the Instrument Airplane Practical Test.
- /s/ [date] M.M. Smith 123456789CFI Exp. 12-31-19
- ”私は{訓練生の氏名}が、第§ 61.65(c)および(d)が定める必要な訓練を受けたことをここに証明します。私は{彼/彼女}が計器飛行の実技試験を受験する準備が完了していると判断しました。
- 署名 - 実技試験の必要条件 - § 61.39(a)
- ”私は{訓練生の氏名}が、試験日を含む2か月前に必要な飛行時間を記録し、§ 61.39(a)が定める訓練を受けたことをここに証明します。また私は{彼/彼女}が、FAA Airman Knowledge Test Reportで不十分であるとされた学科分野について、十分な知識を有しており、計器飛行の実技試験を受験する準備が完了していると判断しました。
- /s/ [日付] 教官の氏名 123456789CFI 有効期限. 12-31-19”
- I certify that [First Name, MI, Last Name] has received and logged the required flight time / training of § 61.39(a) in preparation for the practical test within 2 calendar - months preceding the date of the test and has satisfactory knowledge of the subject areas in which [he or she] was shown to be deficient by the FAA Airman Knowledge Test Report. I have determined that [he or she] is prepared for the Instrument Airplane Practical Test.
- /s/ [date] M.M. Smith 123456789CFI Exp. 12-31-19
- ”私は{訓練生の氏名}が、試験日を含む2か月前に必要な飛行時間を記録し、§ 61.39(a)が定める訓練を受けたことをここに証明します。また私は{彼/彼女}が、FAA Airman Knowledge Test Reportで不十分であるとされた学科分野について、十分な知識を有しており、計器飛行の実技試験を受験する準備が完了していると判断しました。
IPC署名(Instrument Proficiency Check:計器飛行習熟度)(AC 61.65参照)
- ”私は{訓練生の氏名}{操縦士免許の等級}{証明書番号}が、{日付}に{航空機の製造、型式}を用いて§ 61.57(d)が定める計器飛行習熟度を充分に満たしたことをここに証明します。
- /s/ [日付] 教官の氏名 123456789CFI 有効期限. 12-31-19”
- I certify that [First Name, MI, Last Name], [grade of pilot certificate], [cert #], has satisfactorily completed the instrument proficiency check of section § 61.57(d) in a [make & model aircraft] on [date].
- /s/ [date] M.M. Smith 123456789CFI Exp. 12-31-19
§ 61.189 – 飛行教官の記録について
- 飛行教官は、飛行訓練又は地上座学訓練を行った相手のログブックに必ず署名をしなければならない
- 学科試験または実技試験に対して署名した各人の記録リストを保管する必要がある
- 試験の種類、日付、結果も必ず記録する
- それら記録は少なくとも3年間は必ず保管する必要がある
完成基準
- 操縦士または操縦訓練性に対して、法律に基づき状況に則した適切な署名を行うことができる。
成功のポイント
- ログブックへの教官による署名は、操縦士または操縦訓練性が試験を受ける際に法的効力を持つので、細心の注意を払って行うこと。
参考資料
- 14 CFR Part 61
- AC 61-65
- AC 61-98
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