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一定の上昇率・降下率での上昇と降下

一定の上昇率・降下率での上昇と降下

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ACS/PTS・オペレーション分野 FAA 計器飛行証明ー飛行機
基礎計器飛行
該当する資格 計器飛行証明, CFII

基礎知識

このレッスンでは、直進飛行や旋回時に一定の上昇/下降率を維持することに関わる要素を紹介します。一定の割合で昇降し、それを直進または旋回飛行を維持する能力は、下降で最もよく使用されます。安定した一定の割合を用いて、より良い下降操作と上昇プランが可能になります。

定率の直進上昇

  • 一定の割合を設定した後は、対気速度の制御に加えて、昇降率を維持することが主な目的となる
    • 割り当てられた高度から1,000’以内で一定の割合による上昇を行うこと
    • VSI(Vertical Speed Indicator:昇降計)は場合によっては6秒以上遅れるラグがあるため、ASI(Air Speed Indicator:対気速度計)を使用してVSIが安定するまでピッチを微調整すること
  • ピッチへ姿勢を移行する間、AI(Attitude Indicator:姿勢指示器)は主にピッチを確認するための計器となる
  • VSIは直進か旋回かを設定した後は、主にピッチを確認するための計器となる

修正

  • ピッチは、一定の割合による上昇中において対気速度をコントロールする
    • 対気速度が速すぎる場合は、ピッチを下方へ、その逆の場合であれば上方へ調整し、適切な速度を維持すること

進入

  • 上昇のために、TC(Turn Coordinator:旋回釣合計)内の小型模型航空機を機首上げの表示になるよう位置を上げる
    • 上昇姿勢への移行を開始、また維持するために機首上げの入力操作を行う
  • ピッチの変化と同時にエンジン出力を上昇用に設定するか、またはピッチが確立され、対気速度が上昇速度に近づいた後に設定する
  • VSIが安定したら、上昇率を微調整する

部分計器表示による進入

  • 上昇速度から進入した場合は、部分計器表示の上昇操作への進入精度はより高くなる
    • 機体を上昇速度まで減速させ、必要な上昇用エンジン出力の設定を適用する
    • AIを使用しない場合は、ALT(Altimeter:高度計)、VSI、およびASIを使用してピッチを変更する
      • ピッチの直接的な指示はないので、スムーズかつ段階的な入力操作を行い、その結果が出るまでの時間を待つことが非常に重要である
      • また、ALTの針が動く早さは間接敵ではあるがピッチの情報を与える

安定上昇

  • 一定の割合と姿勢の設定が安定した後は、VSIは主にピッチの確認に使用され、またHI (Heading Indicator:機首方位計) は主にバンクの確認に使用される
  • ASIは主にエンジン出力の確認に使用されるもしそれが低い出力を示す場合は、高出力設定を試みること(可能であれば)
    • もし対気速度が速く上昇率が低い場合は、出力調整せずにピッチアップ(機首上げ)で修正できる
  • もし出力設定に対して上昇姿勢が正しく設定された場合、VSIは適切な速度で安定する
    • 上昇率が高い、または低い場合は、適切かつ小さなピッチ補正を行うこと

水平移行

  • 目標の高度に達する前に水平飛行へ移行を開始する必要がある
    • 昇降計が示す率の10%分を高度として読み取って、移行開始のタイミングとする
  • 巡航速度で水平飛行に移行するためには:
    • 必要速度と水平飛行の姿勢に対して、スムーズ/安定したエレベータの入力操作を行うこと
    • 姿勢指示器がピッチの変化を示し、昇降計の針は基点0に向かう表示を示し、高度計の動きは遅くなる
      • 対気速度も加速し始める
  • ALT、AI、およびVSIが水平を示すと、対気速度の増加に伴い、ピッチ/トルクの一定の割合による変化が必要になる
    • 対気速度が巡航速度に近づくにつれ、巡航設定用にエンジン出力を減らす
      • または、必要な対気速度に応じて出力を調整する

定率の上昇旋回

  • 上昇旋回の操作は、直進飛行と旋回のテクニックを組み合わせて行う
    • 必要に応じて操作からロールアウトし、MC(Magnetic Compass:方位磁針)上で目的の機首方位を取得する
    • バンクとピッチコントロールの変更を可能にするには、計器のクロスチェックと解釈を行う頻度とスピードを上げる必要がある

定率の直進下降

  • 下降率をピッチで、対気速度をエンジン出力でコントロールしつつを一定の対気速度で下降する…という操作とは異なる

進入

  • エンジン出力を絞り、機首を下げ、同時にトリムを設定する
    • 目的の下降率を得るために、機首がその近似値を取るように下方へ調整する

部分計器表示による進入

  • 機体を下降対気速度まで減速させ、必要なエンジン出力を適用すること
  • 姿勢指示器を使用しない場合は、高度計昇降計、および対気速度計を使用してピッチを変更すること
    • ピッチの直接的な指示はないので、スムーズかつ段階的な入力操作を行い、その結果が出るまでの時間を待つことが非常に重要である
      • また、高度計の針が動く早さは間接敵ではあるがピッチの情報を与える

安定下降

  • 昇降計は、一度設定されたピッチの姿勢を確認する主な計器で、安定していること
  • 対気速度計は、主にエンジン出力の確認に使用される
    • 対気速度が遅すぎる場合は、出力を追加すること

水平移行

  • 目標の高度に達する前に水平飛行へ移行を開始する必要がある
  • 降下対気速度より速い速度で水平飛行へ移行するには、操作を開始する高度を100~150’手前に設定する
    • その設定高度で、適切な巡航設定のためにエンジン出力を追加する
  • 降下対気速度で水平飛行へ移行するには、操作を開始する高度を50’手前に設定する
    • 同時にピッチを調整し、一定の対気速度を保つようにエンジン出力を追加する
    • 次にトリムを当てて操縦桿にかかる圧力を緩和させる

定率の下降旋回

  • 下降旋回の場合は、直進上昇と旋回を組み合わせて行う
    • 必要に応じてロールアウトを行い、目的の機首方位を得る
  • バンクとピッチコントロールの変更を可能にするには、計器のクロスチェックと解釈を行う頻度とスピードを上げる必要がある

完成基準

操縦士は一定の割合による上昇下降操作を理解し、それを行う能力があります。

よくある間違い

  • 適切なエンジン出力とピッチ姿勢を設定できない
  • 昇降速度、対気速度、機首方位、旋回率の誤差修正が正しく行えない
  • 統制の取れたコントロールができない
  • トリムコントロールが正しくない

成功のポイント

以下についてレビューすること

  1. 一定の割合で上昇または下降を行う入力操作に、全計器表示と部分計器表示を使用する手順について
  2. 昇降計を使用して、一定の割合で直進上昇または上昇旋回を安定させる
  3. 一定で直進上昇または上昇旋回からの水平移行
  4. 一定の直進下降または下降旋回への進入
  5. 昇降計を使用して、一定の割合で直進下降または下降旋回を安定させる
  6. 一定の直進下降または下降旋回からの水平移行

参考資料

  • FAA-H-8083-9
  • FAA-H-8083-15
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