options_assistance.PNG

Microsoft Flight Simulator 2020内のOPTIONSタブ・ASSISTANCEメニュー内の設定で、実機で起きる現象をMSFS上で、反映させるかどうかを決める項目がありますので、幾つかご紹介しておきます。上記画面の真ん中のASSISTANCEから入る事ができます。

assistance_menu.PNG

PILOTING

TAKE-OFF AUTO-RUDDER

実機のプロペラ機 (ピストン機・ターボプロップ機を含む)には、出力を上げる事によって起きる現象があります。この現象により、飛行機の機首が自分で左に向く習性がMSFS上で反映されるのですが、ATUO-RUDDERによって離陸時の左向き習性を自動で直してくれる機能です。もちろん、プロペラ機実機にはこのような自動修正機能は付いていませんので、右ラダーペダルにプレッシャーをかけて修正をしてあげる訳です。

AIRCRAFT SYSTEMS

AUTOMIXTURE

ピストン機実機にはミクスチャーと呼ばれる、燃料の割合を手動調節するレバーがあります(大抵の場合赤色レバーです)。高度が上がるに連れ、空気密度も薄くなる為、燃料密度を薄くする事によって、効率的な燃焼が得られ、出力も最適化される訳です。こちらのレバー調整をMSFSが自動でやってくれる機能がAUTOMIXTURE ONです。もちろん、ピストン機実機にこのような機能が付いた飛行機はFADECと呼ばれる最新のコンピューターを搭載した一部の飛行機のみで、通常のピストン機のミクスチャー調整を忘れると、燃料の計画が計算と合わなかったり、本来の出力が出せなかったりする訳です。巡航時のみだけではなく、もちろん、高度の高い空港からの離着陸は、事前にミクスチャーの調整が必要です。

GYRO DRIFT AUTOCALIBRATION

飛行機の計器類には、姿勢表示をするAttitude Indicatorや、機首の方向を示すHeading Indicatorのように、ジャイロと呼ばれる、計器内に鉄製の駒が高速で回転する事によって、姿勢や方位のような計器表示を可能とする物があります。ジャイロの回転には物理的な法則や制限があり、その中でもGyroscopic Precessionと呼ばれる現象によって、一度離陸前にセットしたHeading Indicatorが一定の時間後、じわじわとずれて来るという現象が起きます。実機では、通常のジャイロを使用したHeading Indicatorという計器は航行中は常にコンパスに合わせて手動調節する必要がある計器なのです。この修正をMSFSが自動的に行ってくれる機能が、GYRO DRIFT AUTOCALIBRATION ON。また一方、最近の計器類ではAHARSと呼ばれるレーザを使用し、物理的なジャイロを使用しない計器が増えてきたという事実もある。